鍼灸治療は、世界中で認められた効果的な治療法ですが、安全に施術を受けるためには、いくつかの注意点があります。
特に、鍼を打ってはいけない場所について理解しておくことが重要です。
この記事では、鍼灸治療における禁忌のツボとその理由を解説します。
鍼灸治療は、東洋医学に基づいた伝統的な治療法であり、身体の経穴(ツボ)に鍼や灸を施すことで、身体のバランスを整え、さまざまな症状の改善を促します。
私たちの身体には、361箇所のツボが存在し、それぞれのツボには特定の臓器や器官と繋がっていると考えられています。
1:鍼灸治療の効果
鍼灸治療には、さまざまな効果が期待できます。
1-1:生体機能調整作用
組織や器官の機能を回復させる作用があります。
疼痛やけいれんなど、機能が異常に高まっている状態に対しては、鎮静作用により状態を抑えます。
痺れや運動麻痺など、神経や臓器の機能低下に対しては、興奮作用により働きを活発にします。
1-2:血行促進作用
血管を拡張させ、血行を促進することで、さまざまな症状の改善に役立ちます。
肩こり、筋肉痛、動脈硬化などに対しては、血行を促進し、症状を緩和します。
関節炎などの炎症に対しては、患部に集まっている血液を健康な部分に移動させることで、炎症を鎮めます。
1-3:免疫力の活性化作用
白血球を増やすことで、生体防御機能を高め、身体全体の免疫機能を活性化させます。
ガンや感染症にかかりにくい体質づくりにも役立ちます。
鍼灸治療では、鍼を打ってはいけない場所、お灸をしてはいけない場所がいくつか存在します。
これらの場所は、重要な臓器や血管が集中している、または、化膿や出血しやすい場所など、鍼や灸を施すことで、深刻な合併症を引き起こすリスクが高い場所です。
鍼を打ってはいけない場所を「禁鍼穴(きんしんけつ)」、お灸をしてはいけない場所を「禁灸穴(きんきゅうけつ)」といいます。
禁鍼穴・禁灸穴には、下記のような場所が含まれます。
1:目
目の周りには、重要な神経や血管が密集しており、鍼を打つと失明のリスクがあります。
2:脇
腋窩(えきか)と呼ばれる脇の下には、リンパ節や血管が集中しており、鍼を打つと出血や感染症のリスクがあります。
3:乳頭
乳頭には、乳腺組織や血管が密集しており、鍼を打つと出血や乳腺炎のリスクがあります。
4:妊娠中の腹部
妊娠中は、胎児に影響を与える可能性があるため、腹部への鍼灸治療は避けるべきです。
鍼灸治療は、さまざまな症状の改善に役立つ効果的な治療法ですが、安全に施術を受けるためには、いくつかの注意点があります。
この記事では、鍼灸治療における禁忌のツボとその理由について解説しました。
これらの情報を参考にして、安全に鍼灸治療を受けられるようにしましょう。
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院長:根岸 清人
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