麻痺の回復には、今受けているリハビリだけでは不十分かもしれません。
現在行われているリハビリのほとんどが、杖や補装具を使った機能代償のリハビリや機能維持のためのリハビリだという事をご存じですか?
これらのリハビリは生活をするために必要なリハビリですが、麻痺を改善するためのリハビリではありません。動かない手足を動くようにするためのリハビリではなく、動いている手足の機能を強化するためのリハビリです。
脳や神経に対してのリハビリはほとんど行われていないのです。脳卒中になった後、僅か半年で健康保険が使えなくなり、介護保険による機能維持のためのリハビリになってしまうのが現状です。
半年ではまだまだ脳や神経の回復の可能性は残っているのに機能維持のリハビリになってしまうのです。これでは、まだ回復の可能性があるのにもったいないと思いませんか?
当院院長は長年鍼灸学校で講師をして、鍼灸師を志す学生に実技や臨床を指導しておりました。また、学会や勉強会に積極的に参加し、日々新たな知識の習得と技術の向上に努めております。
当院では、その方の目的に合わせ、最終目標を決めていきます。例えば、社会復帰を目指す、日常生活での介助を減らしたい、装具無しで歩けるようになりたいなど、目標を決めてその目標が達成できるようお手伝いを致します。
当院では、根本治療(根治)だけでく対症療法も行います。なぜ根治と対症療法を行うのか?それは、対症療法だけでは、再び症状が再発してしまいます。また、根治だけでは、症状が辛いときに対症療法に比べ症状が治まるまで時間がかかるからです。状態を診て根治だけ行うのか、症状の緩和を先に行うのかなど東洋医学的に判断して施術を行っていきます。
当院はバリアフリーで、車椅子の方でもご利用になれます。また、トイレ・洗面所も広くなっておりますので、介助の方もご一緒に入ることが出来ます。
当院院長は病院付属クリニックでの施術経験があり、付属クリニック時代には脳卒中(脳血管障害)の急性期よりフォローしていました。医療現場で行われる施術ですから、効果が優先される施術を行っています。また、病院のリハビリと連携して施術を行っていましたので、現状のリハビリに対応した施術も可能です。
当院では脳卒中後の麻痺やしびれに、醒脳開竅法(せいのうかいきょうほう)や頭部への針(YNSAや頭針)をメインとした施術を行っております。
醒脳開竅法は脳卒中の針治療法として、天津中医学院の石学敏教授により考案された針法で「疎通経絡、滋補肝腎」を治療原則としている。
2959例の脳血管障害者に対し、醒脳開竅法を行った結果、96.42%で有効であったと報告している。
また、従来の伝統的な治療法と比較して優位に効果的であったと報告している。
頭針は頭皮に針を刺す針法である。頭針の一種のYNSA(Yamamoto New Scalp Acupuncture)は医学博士の山元敏勝先生により開発された方法で、頭皮に針を刺すことで神経系の治療を行います。
脳や神経系の機能を調整し、様々な症状や疾患へのアプローチを行います。
頭皮には豊富な神経終末が存在し、刺激することで脳への影響を与えることが考えられています。
脳卒中は専門的には脳血管障害と言われています。
脳血管障害は、脳の血管に異常が生じる状態の事です。
脳は、沢山の酸素や栄養を必要とするため、正常な機能を維持するために十分な血液供給が必要です。
しかし、さまざまな要因によって、脳の血管が損傷を受けたり、詰まったり、破裂したりすることで脳がダメージを受けてしまった状態です。
脳卒中は大きく分けて、脳梗塞と脳出血の2つの種類に分けられます。
脳梗塞は、脳の血管が何らかの原因によって詰まることにより、血液が充分に流れなくなってしまった状態です。
脳出血は、脳の血管が破れ出血することで血液が溜まる状態です。
これらは原因が違うので症状や治療方法も異なってきます。
脳梗塞(Ischemic Stroke)
アテローム血栓性脳梗塞(Atherothrombotic Stroke)
血管の内側にアテローム性斑(脂質の堆積物)が形成され、その上に血栓が形成されることによって血管が詰まる状態です。このタイプは主に動脈硬化の進行によって引き起こされます。
ラクナ梗塞(Lacunar Stroke)
小さな脳の血管(ラクナ血管)が詰まることによって発生します。このタイプの梗塞は、高血圧や糖尿病などのリスク要因によって引き起こされることがあります。
心原性脳塞栓症(Cardioembolic Stroke)
心臓で出来た血栓が血流に乗り脳まで運ばれ、脳の血管が詰まる状態です。心房細動や心臓弁膜症などの心臓の異常が原因となることがあります。
脳梗塞のサイン! TIA
TIA(Transient Ischemic Attack)は、一過性脳虚血発作とも呼ばれ、一時的な脳血流の低下または中断によって起こる一時的な神経機能障害の状態を指します。TIAは、一過性な症状を引き起こすが、脳への血液供給が一時的に制限されただけなので、症状は一過的であり、通常は24時間以内に完全に回復します。
TIAは、脳梗塞(脳血管障害の一種)の前駆症状と考えられており、重要な警告サインとされています。TIAの症状は、患者によって異なる場合がありますが、以下のような症状が一過性に現れることがあります
□ 一部の体の片側に感覚異常やしびれが生じる(片麻痺)
□ 片側の顔面や手足の筋力低下
□ 片側の視野の欠落または歪み(視野異常)
□ 言語障害(言葉が出ない、言葉が混乱する)
□ 突然のめまいや歩行困難
TIAの症状は一時的なものであるため、多くの人は軽く考えがちです。しかし、TIAは脳梗塞の前兆となる可能性があり、脳血管障害のリスクを高めることがあります。そのため、TIAを経験した場合は、早めに医療専門家に相談し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
脳出血(Hemorrhagic Stroke)
脳室内出血(Intracerebral Hemorrhage)
脳の内部で血管が破裂し、血液が脳組織に漏れ出す状態です。このタイプの出血は、高血圧や血管の病変によって引き起こされることがあります。
くも膜下出血(Subarachnoid Hemorrhage)
脳とその周囲のくも膜の間に血液が漏れ出す状態です。この出血は通常、動脈瘤の破裂によって引き起こされます。
これらの脳血管障害は、それぞれ異なる原因とメカニズムに基づいて発生します。脳梗塞は血管が詰まることによって血液供給が阻害されるため、脳組織が酸素や栄養不足になります。一方、脳出血とくも膜下出血は、血管の破裂によって血液が脳組織に漏れ出し、圧力や炎症を引き起こします。
障害の部位と症状
脳梗塞や脳出血によって傷害される場所により起こる症状が違ってきます。
脳出血を例に障害の場所と症状について説明します。
被殻出血(Subcortical Hemorrhage)
被殻は脳の表面(皮質)と深部の間に位置し、感覚や運動の制御に関与しています。
被殻出血による症状は、片麻痺や弱点、感覚異常、失調運動(運動の制御が困難な状態)、言語障害などが現れることがあります。
視床出血(Thalamic Hemorrhage)
視床は脳の深部に位置し、感覚の処理や運動の制御などに関与しています。
視床出血による症状は、異常な感覚や痛み、しびれや麻痺、半側空間無視(片側の情報を無視する状態)、認知機能の変化などが現れることがあります。
小脳出血(Cerebellar Hemorrhage)
小脳は脳の後ろ下部に位置し、運動の調整や姿勢の制御に関与しています。
小脳出血による症状は、めまい、歩行困難、手の震え、筋力低下、言語障害などがみられることがあります。
橋出血(Pontine Hemorrhage)
橋は脳幹の一部であり、自律神経の調節や運動の制御に重要な役割を果たしています。
橋出血による症状は、深刻な倦怠感、しびれや麻痺、眼球運動障害、吐き気や嘔吐、呼吸困難、意識レベルの低下などがみられることがあります。
皮質下出血(Subcortical Hemorrhage)
皮質下は脳の表面(皮質)と深部の間に広がっている領域であり、感覚や運動の制御に関与しています。
皮質下出血による症状は、片麻痺や弱点、感覚異常、失調運動、言語障害、認知機能の変化などが現れることがあります。
右脳、左脳での後遺障害の違い
脳梗塞や脳出血が右脳または左脳で起こると、後遺障害や症状に違いが現れることがあります。それぞれの場所で起こる一般的な後遺障害を以下に説明します。
高次脳機能障害は、脳の前頭葉や頭頂葉、側頭葉などの高次の認知機能を制御する領域に障害が生じることによって引き起こされます。以下に、高次脳機能障害の代表的な症状とその説明を示します。
記憶の障害
新しい情報の取り込みや保持が困難になります。短期記憶や作業記憶が影響を受け、新たな出来事や情報を覚えることが難しくなる場合があります。
注意の障害
注意の統制が難しくなることがあります。注意力の欠如や散漫さが現れ、集中力や作業効率が低下します。複数のタスクを同時にこなすことや、長時間の注意を維持することが難しくなる場合があります。
遂行機能障害
計画立案や目標設定、タスクの実行などの遂行機能に問題が生じます。日常生活の組織化や自己管理が困難になり、時間の把握や日常的なタスクの遂行に支障をきたす場合があります。
行動や情緒の障害
行動や情緒の制御が難しくなることがあります。冷静さや自己抑制が欠け、衝動的な行動や情緒的な不安定さがみられることがあります。情緒のコントロールや社会的な行動の適応に困難を抱える場合があります。
失語症
言語の理解や表現に障害が生じることがあります。話すことや文章を理解することが難しくなる場合や、言葉の出し方や文法の誤りが増える場合があります。
失行症
日常生活の基本的な動作や手順の実行に困難が生じることがあります。服装や食事の準備、掃除などの日常的な動作の遂行に支障をきたす場合があります。
失認症
物体や顔、場所などを正確に認識する能力に障害が生じることがあります。物体の名前や用途の思い出しに困難を抱えたり、人々や場所を正しく認識できない場合があります。
地誌的障害
方向感覚や空間認識の障害が生じることがあります。自身の位置や周囲の空間関係を正確に把握することが困難になり、迷子になることや道順の記憶が難しくなる場合があります。
半側空間無視
身体や外界の情報の半側(右側または左側)を無視する傾向がみられることがあります。片側の視覚や触覚、音声などに対する注意や反応が欠如し、片側の身体や環境の存在を無視する場合があります。
半側身体失認
自身の片側の身体や四肢の存在や動きを認識することが困難になる場合があります。片側の手足の操作や位置の把握に問題を抱え、自己の片側身体を無視する傾向がみられることがあります。
電話でのお問い合わせ・ご予約は
院長:根岸 清人
経歴:
1度の施術で劇的によくなることはありますが、基本的に当院では身体を根本から改善させることを念頭に置いていますので、1回で施術が終了することはありません。
きよ治療院の施術では、6回1セットの施術を基本にしています。先ずは6回1セットの施術を受けて下さい。
最初の3回の施術は症状の変化を目的としています。その後の3回の施術で状態の安定を行っていきます。ただし、これは目安であり、症状の重症度や慢性症状の場合は回数や期間が変わってきます。基本的に最初の6回は症状をとる土台を靴って行くものとご理解下さい。軽度な症状やぎっくり腰のような急性のものは、1セットの施術で終了できますが、慢性的な症状や重症の場合は2セット、3セットとかかる場合がございます。
症状の軽い方であれば、1クール終了の時点で痛みや症状が改善したり、疲労感が少なくなるなどの変化を実感できます。今後も、常にその良いコンディションを持続したい場合は、2週間に1度や月に1度などその人の状況に合わせて定期的なメンテナンスをご提案します。
きよ治療院は完全予約制となっています。当日予約も枠が空いている場合はお受けできることもありますが、基本的には事前にご予約を入れていただくことをお勧めします。